2022年の11月11日に新海誠監督の映画「すずめの戸締り」が放映されました!
1度見たくらいじゃ内容を完璧に把握するのは難しい作品で、私も3回見直しています(笑)
本記事では、「すずめの戸締り」の作品途中に出てくる子供椅子の足が欠けている事について多くの疑問が寄せられていたので、椅子の足はなぜ3本なのか?
そして、裏設定に隠された意味を解説していきたいと思います!
なぜ椅子の足が3本なのかは、裏設定に隠された意味があるのではと気になりませんか?
新海誠がこの作品に込めた想いもしょうかいしますね!
すずめの戸締りの椅子の足はなぜ3本?
結論、2011年3月11日に発生した地震と津波によって足が一本欠けたと思われます。
初めにこの椅子は、すずめ(主人公)が4歳の誕生日に母親から作ってもらった椅子になります!
この椅子も母親も2011年3月11日の地震によって津波に流されてしまい、母親は亡くなってしまいます。
椅子は後に見つかるものの、足が3本になっていて1本欠けて見つかっています。
母親を亡くした辛い記憶を思い出したくないすずめは、母親と過ごした時間にも蓋をして過ごしてきました。
なので椅子の足がなぜ3本なのか草太に聞かれた時も以下のように答えています。
- 幼少期の事で、あまり覚えていない
- 幼稚園の頃くらいに1度なくしたことがある
- 見つけたときには、足が1本なくなっていた
- お母さんの形見
理由をはっきり覚えていないという事は、母親との楽しかった時間を思い出すのが怖いのではないかと思います。
ちなみに私も消防士の頃に、同級生を目の前で亡くす事案に行った事があります。
知り合いを亡くす苦しみを知っている分、母親となれば想像以上の苦しみだと察します。
地震などの自然災害はいつ起こるか分かりませんし、自分や周りの人が今生きているという事が奇跡なのだと思います。
何事もなく平凡に楽しく過ごせている事が、当たり前ではないのだと心に言い聞かせて生きていきたいものですね。
新海誠監督が椅子に込めた想い
椅子は2011年の3月11日の地震によって発生した津波によって流され、足を1本失っています。
これは自然災害の恐怖と私たちの脆さを現していると考え、地震の爪痕の象徴でもありお母さんが亡くなってしまったという、すずめの悲しみの象徴でもあると考えます。
私は熊本県出身で、高校生の頃に「熊本地震」を経験しています。
当時は本当に怖くて、地震を知らせるスマホのアラームがトラウマのようになっていました。
新海誠も自然災害に対する「恐怖」の部分を伝えたかったのだと分かる作品になっています。
すずめは物語の中で3本足の椅子を抱えたまま旅をしていく訳ですが、3本脚でも椅子(草太)は走ったり飛び跳ねたり、すずめの膝の上に座ることもできます!
新海誠監督は、「どんなに傷ついて心が欠けても人は何度でも立ち上がり強く生きていける」という事を伝えたかったとのことです(私の言葉に変換しています)
そして映画の最後に、17歳のすずめが4歳のすずめに椅子を渡すシーンがあります。
(4歳)すずめ「お母さんからもらったイスなのに脚が1本欠けちゃってる。これじゃ座れないよ」
と泣いてしまいます。
(17歳)すずめ「3本脚でもきっと立てる。あなたは何かが欠けてしまっているかもしれないけど、きっと立てるよ」
というのが、製作段階で候補となっていたセリフのようですが、難しすぎるのではという事で「お姉ちゃん誰?」「私はね、未来のすずめ」にセリフが変わったそうですよ(^_^)
個人的には、最初の候補だったセリフがめちゃくちゃ意味が深くて好きだったんですけどね!
また、この作品には警報音などのアラームも多く出てくるため、放映前に注意喚起があるなど他に類を見ない作品でも注目を集めました。
映画を見た元消防士の私の意見としては、地震に関する描写やアラーム音で過去に被災経験をお持ちの方は不快な気持ちになる反面、自然災害を体験した事がない人には良い意味で「恐怖」を植え付ける事の出来る作品だと感じました。
日本は地震大国として、あらゆる自然災害の被害を受けてきました。
それでも何度だって、人は手を取り合いながら前へ進んできました。
2024年の1月1日には、「能登半島地震」があり多くの方が被災されています。
日本の力を集結させる時ですし、少しでも早い復興と皆さんの無事をお祈りしています。
すずめの戸締り裏設定に隠された意味は?
新海誠監督の作品は、1回見るだけじゃ意味が分からない所が自分は好きです!
そんな意味の深さが話題となった作品「すずめの戸締り」には、裏設定が隠されていると言われています。
あくまで噂話ですが、少しだけ紹介していきますね(^_^)
結論、「すずめの戸締り」の裏設定は日本古来の神話説という事です!
「すずめの戸締まり」に出てくる神様に「ヒミズの神」というものがいて、「すずめの戸締り」オリジナルの神様となっています。
映画のパンフレットなどには「日不見(ひみず)」と表記されており、太陽を見ないという意味になります。
これを古事記で言う「岩戸隠れ」のシーンと照らし合わせており、太陽の神である天照大神が素戔嗚尊の乱暴な振る舞いに怒って天の岩戸に隠れたというお話です。
太陽の神が天の岩戸に隠れた事で昼夜がなくなってしまい、様々な災いがおきるという有名な神話ですね(^_^)
「すずめの戸締り」では、太陽が見えない=日不見(ヒミズの神)と表しています!
太陽が見えないという事は、光=太陽(希望)が見えなくなるという解釈もできることから、希望(光=太陽)を取り戻す為に、扉を開ける(岩扉開き)という描写にした事が読み取れます(^_^)
他にも、火と水でヒミズ(火と水の神様)と訳す事もできます。
劇中歌には赤と青というフレーズがある為、火と水の色から赤と青を置き換えたのではと考える事ができますね!
青と赤は静脈と動脈にも置き換える事ができ、動脈は出ていく血管で静脈は入ってくる血管です。
それらの最終地点は心臓であり、歌詞の中にも「君の中にある赤と青の線、それらが結ばれるのは心の臓」とあります。
心臓は作品の中でも登場する「常世」と置き換える事ができます。
女性のすずめ(赤)と男性の草太(青)が常世(心臓)の世界で再び出会うことを表しているのではないでしょうか?
ちょっと難しいかもしれませんが、神話との内容もズレてはいませんし噂は信ぴょう性が高そうです!
まとめ
皆さんいかがだったでしょうか?
本記事では、「すずめの戸締り」の作品途中に出てくる子供椅子の足が欠けている事について多くの疑問が寄せられていたので、椅子の足はなぜ3本なのか?
そして、裏設定に隠された意味を解説していきました!
椅子の足がなぜ掛けているかというと、2011年の3月11日の津波によって流されたことで足が折れて3本になったようです。
裏設定に隠された意味は、日本の神話である「岩戸隠れ」をモデルにした可能性が高そうで、見えなくなってしまった希望を取り戻しに行くために扉を開く(岩戸開き)のだと考えられました(^_^)
そう考えると意味が深すぎて凄いですよね!
どうやったら、こんなシナリオを考えつくのかめっちゃ気になりますよ(笑)
今後は地上波でも「すずめの戸締り」は放送されると思いますし、裏設定を知っている状態で映画を見ると、違う視点で物事を見れるので更に面白いかもしれませんね(^_^)
今後も、新海誠監督の作品を楽しみに待ちましょう!
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